藤本青果
FROM NEW YORK

ニューヨークより、ラウンドテーブル・シネマ情報!
(Vol.014) 映画配給法、二極化する未来

ここニューヨーク、冬はもう終わりかと思っていた頃、不意を突いて寒さが戻りました。それはもう、頬を切るような冷たい風が吹く毎日でした。札幌では「シバれる〜!」ですね!

さて前回は、オンライン配信は特にインディペンデント映画にとって、世に出るチャンスが増える配給法という話をしました。マイクロソフトのLive Video Storeではパラマウント映画が、準新作を提供、しかもSD(スタンダード・ディフィニッション)とHD(ハイ・ディフィニッション)の両方に対応したダウンロードを可能としています。事情は様々でも、やはり、大手もこの配給方法を見逃すわけにはいかないようです。時代は確実に動いていると感じざるをえません。
しかし、パラマウントと組んだマイクロソフトの戦略は、アップルに対抗しての事は明白です。アップルが新製品、Apple Airを映像配信業務向けに設計し、今後iTuneの映画版を開始すると発表されたニュースは、まだ耳に新しい。またアップルの株、16%はネット・フリックスが保持している事など考えると、MSとしては先手を打っておきたいところでしょう。

ネットフリックスは国内最大手で現在、アダルト抜き(もともと扱っていないが)で9万タイトルをオンライン注文でDVDレンタルしている会社です。昨年からは一部のタイトルもストリーミング鑑賞が可能となりました、がMacには対応していない。アメリカでもオンライン配信はまだまだ、PCのみで対応という現実です。余談ですが、ネットフリックスはまた、最近大手映画配給会社が提供していたブルーレイ、HDディスクの貸し出しについて、東芝のHD撤退決定後すぐに、今後はHDディスクの貸し出しは中止すると発表しました。さすが、動きが早いです!

そして、アメリカで一番直近で発売されたインディペンデント映画制作者(フィルムメーカー)向けの指南書には、今後10年で映画配給方法は劇的に変化すると書かれています。
配給方法が変わるという事は、とりもなおさず従来の流通に変化が起きる事であり、フィルムメーカーのみならず、販売会社、DVDプレス会社、オーサリングスタジオなど全てを巻き込んで大きく動いていくに違いありません。そして従来の大掛かりな配給法も当然残り、二極化していくでしょう。アメリカはその点で日本より先に進んでいます。
写真はネットフリックスのサイト

2008年03月03日(月)
ラウンドテーブル・シネマ代表 大橋眞澄

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